タイの晩ごはん

日本での仕事を辞めてタイに移住。ライターとして生計を立てています。非駐在日本人夫婦の生活をご覧ください。

タイ米の美味しい炊き方

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こんにちは、タイの晩ごはんです。

日本ではあまりイメージのよろしくないのがタイ米

でも現地でタイ米をいただくと、これが本当に美味しいんです。

ぜひ皆さんにもその美味しさを知っていただきたいということで、タイ米の美味しい炊き方をご紹介します。

 日本と同じく、タイの主食もご飯。

でもご存知の通り、日本米とタイ米は種類が全く異なります。

日本米はジャポニカ種といって、粘り気が最大の特徴。日本以外でもアメリカやオーストラリアで生産されています。

一方タイ米はインディカ種という細長くて粘りがほとんどなく、パサパサとした食感のお米。アジア全域で広く栽培されていて、実は世界的に見ると生産されているお米のうち80%以上がこのインディカ米なんだそうです。

 

タイのスーパーに行くと、本当に色々な種類のお米が売られているのにビックリします。

もちろん全てタイ米なんですが、値段もピンからキリまで様々。

我が家ではその中から、ジャスミン米と呼ばれるお米をいただいています。

ジャスミン米は香り米とも言われるほど、その香りの高さが最大の特徴。とはいえ決してジャスミンのような香りがするというわけではなく。ジャスミンのように香りが強いということらしいですね。

実際に炊飯器でジャスミン米を炊くと、穀物やトウモロコシのような香りが漂って、これ本当にお米?と感じるほど。

そのタイ米をなるべく美味しく食べる方法は何なのか?色々試してみました。

タイ米の美味しい炊き方

まずお米の研ぎ方から。

とは言っても、実はタイ米って日本米のようにお米を研ぐ必要はないんです。

そもそも糠がないので、軽く水洗いして終了。楽ちんですね。

続いて水加減。

日本米は内釜にある目盛り通りに水を張ればいいですが、タイ米の場合はよろしくありません。お米1に対して水は2倍弱。これぐらい多めの水を使って炊き上げることによって、ふっくらとした日本人好みのお米に仕上がります(お米によって最適な水の量は若干異なりますので、色々と試してみてください)。

続いて炊き方。

なるべく早く炊き上げるようにお湯で炊くと良い、と仰る方もおられましたが、普通に水で炊いて十分美味しく炊き上がります。

これで美味しいタイ米の炊きあがり…。と思っていました。今まで。

でも違ったんです。実は。

 

そもそもタイ米と日本米は全く違う品種というのは最初に述べたとおり。

炊飯器は日本の発明品で、日本米を美味しく炊き上げるための製品。

タイ米を本当に美味しく炊くには炊飯器ではダメなんです。

ではどうするか?

タイ米にはタイ米に適した炊き方がちゃんとあるんです。

それが「湯取り法」という炊き方です。

今回この方法でタイ米を炊くとどれほど違うのか?実際に試してみました。

 

まずお湯を沸かします。

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水加減は特にありません。

鍋にたっぷりのお湯を沸かしましょう。

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続いてお米を投入します。

ビックリですね。我々のご飯の炊き方の常識をひっくり返すような炊き方です。

焦げ付かないように軽くかき混ぜながら7~8分煮ましょう。

そう、炊くのではなく、煮るのですよ。

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少し芯が残っているかな?くらいの状態で火を止め、お湯をきります。

続いて今度は弱火で水気を飛ばしていきます。お米がパチパチ言い出したら火を止めて蓋をします。

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このまま10分ほど蒸らすと完成です。

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こちらが炊きあがったご飯。

食べてみると、お湯で煮たためか、炊飯器で炊くタイ米よりもしっとりしているように感じます。

もちろんタイ米なのでパラパラしているんですが、決してパサパサではなく、お米一粒一粒がふっくらと炊きあがっている印象。

 

炊きたての日本米だとおかずは何もいらない、と言う人もよくいますが,タイ米だとそうはいきません。おかずあってこそのご飯です。

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今日は豚肉と空芯菜の炒め物を乗せてみました。

豚肉は砂糖と醤油,お酒で下味をつけて片栗粉をまぶしたものを炒めます。

豚肉に火が通ったら、空芯菜を投入して塩コショウ、醤油でさっと炒めて完成。

お米の味を引き立てるためにシンプルなおかずにしてみました。

空芯菜の代わりにもやしを使っても美味しいですよ。

では、再度いただきます。

 

うん、美味しい!

 

タイ米独特のパサパサ感は一切なく、逆に日本米とはまた違う、ご飯のいい香りが口の中に広がります。

粘り気のないご飯がおかずの水分を吸い取って、ワンランクアップした美味しさに。

これならタイ米が苦手な人でも全く問題ないんじゃないでしょうか。

正直、炊飯器で炊くのと比べると湯取り法は火の前にいないといけない分面倒ではあるんですが、その苦労を帳消しにする美味しさ。

今回初めての挑戦だったので、練習すればもっと美味しく炊けそうです。

炊飯器で炊いてももちろん十分美味しいんですけどね。

ちょっと一手間かけて、たまには伝統的なタイの方式でタイ米を炊いてみるのも良いかもしれません。

 

もちろん、日本人にとって一番美味しいご飯は日本米であることに違いはありません。

お刺身や納豆ご飯、おにぎりにするのにはやはり日本米がマストでしょう。

しかし、世界に類を見ないほど食の幅・ジャンルが広い日本ですから、その日のおかずに合わせてご飯を使い分けてみるのはどうでしょうか?

例えばチャーハンやインドカレー、中華や汁気の多いおかずには、日本米よりもタイ米の方がより美味しくなります。

 

タイ米は日本米とは異なる美味しさを持つお米です。

そのタイ米を美味しく炊いてメニューに上手に組み合わせると、毎日の食卓はより豊かになるでしょう。

 

今回、湯取り法で炊いてみて、タイ米がさらに好きになりました。

皆さんも正しい炊き方で、美味しいタイ米をぜひ召し上がってくださいね。

 

今日もごちそうさまでした。