(Chong Nonsi Archとサトーンスクエア)
こんにちは,どちらかと言うとお好み焼きは広島風よりも大阪風の方が好きなタイの晩ごはんです。
いや,広島風も美味しくて好きなんですけどね。やはり大阪風の方が食べなれているというか,家で焼くときもやっぱり大阪風になってしまいます。広島風は家でやるにはちょっと大変ですもんね。
でもそんな広島風か,大阪風かという話を吹き飛ばすのがタイのお好み焼き,ホイ・トートです。
貝(ホイ)を揚げる(トート)という名前の通り,牡蠣やムール貝をたっぷり使うのが特徴で,今回行ったフードコート内の店の前には見るからに新鮮な牡蠣がたっぷり積まれていました。
これが外ならちょっと心配ですが,冷房の効いたモールの中なので大丈夫でしょう,多分。
若干心配な気もしますが,ちょうど前の人が注文したホイ・トートが美味しそうだったので私たちも一つ頼んでみることにしました。
注文を受けると,たっぷり油をひいた鉄板の上に小麦粉(?)の生地と溶いた卵を勢いよく鉄板の上にふりかけます。
大阪風のお好み焼きのように具を混ぜた生地を鉄板の上で整えるのではなく,広島風お好み焼きのようにお玉でとった生地を薄く伸ばしていくのでもなく,生地をふりかけるんです。そうすることによって生地がより薄く,そして生地の白と卵の黄色がまだら模様のようになって,見た目にも食欲をそそります。
こんな風に生地を焼く鉄板料理があるんですね。やっぱり世界は広い。
牡蠣を加えて,生地に火を通している間に隣でもやしをさっと炒めます。
どうするのかと思ったらそのままお皿にあげます。その上に生地が乗るわけですね,なるほど。
時折こうやって生地を折りたたむような動作を見せますが,ひっくり返すことはしません。火の通りを確認しているんでしょうか。
時々油を加えながらじっくり焼いていきます。
鉄板の脇にある油がわかりますか?
たっぷりの油で焼いていくんです。
なるほど,本当に揚げる(トート)ように焼いていくんですね。
カリカリに焼きあがったらそのままお皿に盛って出来上がり。
結構なボリュームですよね。
日本のお好み焼きのように生地を返すことなく,片面だけ焼いて完成です。
生地が薄いのと,牡蠣に火を通しすぎないように,ということかもしれません。
早速頂きます。
あ,美味しい。
油で揚げるように焼いた生地はサクサク,カリカリの食感でこれだけでも十分に美味しい。
真ん中の生地がちょっと厚い部分はもっちりした歯ざわりもあったため,小麦粉だけではなくて上新粉も使っているのかもしれません。
タレはほんのり甘く,酸味と辛味がほどよく効いたタイらしいソースで,この生地にもよく合います。
そして牡蠣。
全部で10個ほど入っていたでしょうか?
やや小粒ですが,口の中に頬張ると牡蠣の旨みがグッと広がります。
牡蠣は火を通しすぎると固くなって風味も落ちてしまいますが,このホイ・トートは片面だけしか焼いてないため,牡蠣の火の通り加減も絶妙です。
ほら,牡蠣がプリプリしているのが分かるでしょう?
生地の下に潜んでいるもやしと一緒に頂くと,もやしのシャキシャキ,生地のサクサク,そして牡蠣のモッチリ感が渾然一体となって得も言えぬ美味しさです。
他に具材は薬味のネギだけというシンプルな料理ですが,その分牡蠣と生地の美味しさを十分に味わうことが出来ます。
これは美味しいなー。
タイ料理というとどうしても辛い,というイメージがありますが,これは日本人ならみんな好きな味じゃないでしょうか。
あ,ただし油をたっぷり使って焼き上げますから,油を控えている方は注意してください。油で胸が焼ける,というようなことはありませんでしたけどね。
これで65B(≒¥210)。
牡蠣をたっぷり使ってこの値段ですから安いですよね,やっぱり。
この日も暑かったこともあって昼からビールをいただいちゃいましたが,日本のお好み焼きと同様,ホイ・トートにもビールが良く合います。
フードコートは基本飲み物の持ち込み自由なので,ホイ・トートを召し上がる時にはビール持参でどうぞ。
広島風お好み焼きにも大阪風お好み焼きにも引けをとらないタイのお好み焼き,ホイ・トートは日本人の味覚にもしっかり合う,お薦めのタイ料理の一つだと思います。
大型連休でタイを訪れている方もぜひ一度召し上がってみてください。
ちなみにその後牡蠣にあたるということもありませんでしたよ。
今日もごちそうさまでした。