タイの晩ごはん

日本での仕事を辞めてタイに移住。ライターとして生計を立てています。非駐在日本人夫婦の生活をご覧ください。

土用の丑の日には鰻を食べない。という選択

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(特に意味のない写真)

 

こんにちは,人並みに鰻好きなタイの晩ごはんです。

美味しいですよね,うなぎ。

明日7月25日は土用の丑の日ということで,鰻を召し上がる人も多いでしょう。

そもそも『土用』とは立春立夏,立秋,立冬の直前18日の期間のことで,その期間中の丑の日(子・丑・寅…の丑)を土用の丑の日というわけです。

土用は18日,干支は十二支ということで,年によって丑の日がかぶることがあって,今年も7月25日が一の丑,8月6日が二の丑ということで,土用の丑の日が2度やってきます。

 ここ数年鰻の値段は上がり続けていますが,今年はすこし落ち着いていて,しかも土用の丑の日も2度あるということですから,例年以上に鰻の消費も伸びるかもしれません。

でも,ちょっと待って下さい。本当に土用の丑の日に本当に鰻を食べる必要はあるんでしょうか?

 

そもそも,土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは,夏場に売上が落ちる鰻屋さんのために,平賀源内が「土用の丑の日にうなぎを食べよう!」というコピーを造ったのが始まりと言われています。

元々丑の日には『う』がつく食べ物(うり,梅干し,うどん,馬肉,etc…)を食べる習慣があったため,このキャンペーンが大ヒット。他の『う』がつく食べ物を食べる習慣は廃れましたが,鰻だけは平成の今でも丑の日に食べ続けられているというわけです。

この話からも分かる通り,実は夏は鰻の旬ではありません。

天然の鰻の旬は冬眠に備えて太り始める10~12月と言われています。

養殖物は1年を通してほとんど味が変わらないそうなので,別に夏に食べようが冬に鰻を食べようが構わないわけです。

であれば,別に土用の丑の日に鰻を食べること自体に問題があるわけではありません。

でも日本中でこの日に一斉に鰻を食べるため,色々と弊害も出てきているようです。

 


この記事によると,土用の丑の日に間に合わせるために,本来輸出が禁止されている台湾産のシラスウナギが大量に,かつ法外な値段で日本に密輸されているそうです。

世界的に見てもシラスウナギの漁獲量は減り続けていますし,このままいくと鰻を口にする事自体できなくなってしまうかもしれません。

上の記事の真偽はともかくとしても,本来旬ではないこの時期に,色々な意味で無理をして,値段の上がった鰻を食べる必要もないと思いませんか?

鰻は夏バテに良い,という話も科学的根拠に乏しく,他に栄養あるもので溢れている今の時代にあえて鰻じゃないといけない,という理由もありませんし。

もちろん,好きな時に好きな物を食べるという贅沢を否定するつもりは毛頭ありません。

でも,来年も再来年も美味しい鰻をいただくために,どんなことが出来るのか,ということをちょっと考えてみたいですね。

 

珍しくちょっと社会派のノリになってしまいました。

気持ちを切り替えて,本日の晩ごはんです。

 

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当然といえば当然ですが,鰻とは全く関係のない本日の晩ごはん。

 

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春雨サラダです。

戻した春雨に,キュウリやハムなどのお決まりの具材を合わせたら,砂糖・醤油・お酢・ごま油を同量ずつ混ぜ合わせたドレッシングとゴマを混ぜ合わせたら完成です。

ドレッシングを作るのが面倒だったら,市販の中華ドレッシングを使っても美味しく出来ますよ。

ジメジメした夏の日にこうしたサッパリとしたものを食べると食も進みますよね。

 

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油揚げの炙りです。

油抜きした油揚げをトースターで炙っただけですが,大根おろしに醤油をたらして,熱々,カリカリの油揚げを頬張るとなんて美味しいんでしょう!

料理とも言えない一品ですが,こんなに手軽に美味しいものが食べられるなんて油揚げさまさまですね。

 

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ひき肉の肉じゃがです。

通常の肉じゃがのお肉の代わりにひき肉を使ったものですが,個人的にはこっちの方が味が染みやすく,美味しいので好きなんです。

油を引いたフライパンでひき肉(豚でも牛でも合い挽きでもお好きなもので)を炒めます。出てきた油はキッチンペーパーで拭き取ると仕上がりが上品になります。

ジャガイモを入れて軽く炒めたら,だし汁,砂糖,醤油,酒で味付けします。だし汁を加えたらまず砂糖で甘さを決めちゃいましょう。醤油の後に砂糖を入れても甘みは染みませんからね。砂糖を入れた状態で味見をして,しっかり甘みがついていたら,醤油とお酒を加えます。もしだし汁を取るのが面倒なら,めんつゆを使っても大丈夫ですよ。

白滝を加えたら落し蓋をして,ジャガイモに火が通ったら完成。玉ねぎを使わなくてもひき肉の旨味と甘味で十分美味しく仕上がりますよ。

煮物は冷めていく過程で味が染みていきますので,出来上がりすぐにいただくのではなく,ちょっと時間を置いて食べるとさらに美味しくいただけます。

 

鰻を食べる,食べないに関わりなく,食欲の落ちるこの時期に,美味しくて栄養あるものをしっかりいただくのは大事なことですね。

あ,個人的には鰻好きなので,土用の丑の日に関係なく鰻は食べたいですよ?

でもこの時期の鰻はやっぱりちょっと高いですよねぇ。

もうちょっと値段が落ち着いたらいただきたいと思います。日本にいる間に…

 

今日もごちそうさまでした。