(ダイニング庵寺)
こんにちは,35歳を超えた辺りで花粉症デビューを果たしたタイの晩ごはんです。
日本は今ちょうど花粉が舞い始めたころでしょうか。
辛いですよね。花粉症。私も発症するまでは分かりませんでした,この辛さ。
しかし,ここタイでは花粉症に悩まされる心配はありません。なにしろ杉がないですからね。
そのあたりは沖縄や北海道に近いものがあります。
この時期花粉症でお悩みのあなた,ぜひタイにお越しください。
そんなスギ花粉から逃れるためにタイにやってきたわけではありませんが,友人から日本のお土産をいただきました。
黒龍と言えば,低温発酵・高精米歩合の大吟醸酒を全国で先駆けて醸した蔵として有名ですね。
香りは吟醸酒らしくフルーティーかつバニラを思わせる芳香を放つものの,下手なそれにあるような不自然な香りではなく,あくまでも気品高い。
味わいは繊細ながらもしっかりと旨味を感じ,さりげない酸味が全体を引き締めます。
食中酒としていただきたい美味しいお酒なんです。
こういうお酒は家飲みも良いけれど,できればちゃんとしたお店でいただきたい。でも日本酒の持ち込みができるお店なんてバンコクに…
と思ったらありました!
『日本食レストラン・和食庵寺(アジ)」さんです。
場所はBTSエカマイ駅からEkkamai Rdを北に上がって徒歩約10分,Big Cの中に店舗を構えています。
このBig Cの中には実は庵寺という名前を持つ店が2店あり,一つは3階にある『 和食庵寺』。こちらでは刺し身やお寿司を始めとして,いわゆる本格的(?)な居酒屋メニューを楽しめます。
今回我々が向かったのは1階にある『ダイニング庵寺』。和食庵寺よりもさらにカジュアルなメニューを揃えています。
どこがどうカジュアルかと言うと,居酒屋にも関わらず,定食メニューが充実しているんですね。
ランチタイムに定食を提供する居酒屋は多いですが,夜も同じメニューを提供しているのは珍しい。
その定食を肴に日本酒を楽しもうではないか!というのが今回の目的なんです。
まずはこちら。
牛スタミナ定食L,360B(≒¥1224)です。
ご飯と味噌汁,漬物にクリームコロッケと冬瓜のそぼろ煮の小鉢がついています。
主役の牛スタミナ焼きはこんな感じ。なかなかのボリュームですね。
牛バラ肉ににんにく醤油ベースのタレをまとった,今あなたが思い描いている通りの味。
白いご飯でかっこむとたまりませんが,先に注文した生ビールで流し込んでも最高なのは言うまでもありません。
こちらは酢豚定食L 270B(≒¥918)の酢豚。定食のセットは上と同じです。
酢豚はもちろん中華料理なんですが,こうやっていただくともはやもう和食ですよ,和食。ゴロゴロに切られた野菜が嬉しいですね。
そしてこちらが豆腐カツ煮定食 220B(≒¥748)。これはもう完全にビールよりも日本酒ですね。持ち込んだ黒龍と一緒にいただきます。
そう,この庵寺さん,一人20Bのグラス代を支払えばアルコール類の持ち込みがOKなんです(ビール,ソフトドリンク類は除く)。
持ち込み料も要らないなんて,居酒屋にあるまじき態度。いや,もちろん褒めてるんですよ?
もちろん持ち込んだお酒以外にも,ビールなどを注文するのはマナーの一環と承知していますが,こうやって好きな銘柄のお酒を自由にいただけるのは嬉しいですよね。
みんなでそれぞれの定食のおかずをつまみつつ,話に花を咲かせます。
居酒屋のこういう雰囲気が良いですよねー。
適度にガヤガヤしているお店の中で,美味しいお酒と料理があれば盛り上がらないはずがありません。
イギリスにはパブ,スペインにはバルなどの飲み屋がありますが,これらはあくまでも『飲み』がメイン。日本の居酒屋のように料理が充実しつつ,お酒も日本酒からワインまでなんでも飲めるようなスタイルの店ってじつは珍しいんです。
まさに居酒屋は日本が誇れる外食文化の一つと言っていいでしょう。
居酒屋バンザイ!ですね。
他にも一つ17B(≒¥57)の『いぶり手羽』や『ジャンボつくね』,『丸っとオニオン』などをつまみつつ,お会計は1880B(≒¥6392)也。
日本酒を一本持ち込んだとは言え,ビールもそれなりに注文しましたし,4人で食べて飲んでこの値段なら悪くないですよね。
しっかりとした日本食がリーズナブルにいただけて,好きなお酒まで持ち込みできちゃう居酒屋庵寺さん,
定食メニューは単品でも注文できますし,それぞれの席はすだれで仕切られているので家族連れでも安心して食事ができそうです。
美味しいお料理と,それ以上に楽しい時間を味わうことが出来ました。
今日もごちそうさまでした。