こんにちは、引き続き日本に一時帰国中のタイの晩ごはんです。
大阪を後にした我々は富山県に向かいました。
富山はタイに移住する前に、独身時代も合わせて10年も住んでいた場所です。
そんな富山でいただいた、美味しいものをご紹介しましょう。
まず富山と言えばやっぱりお寿司!
天然の生け簀とも言われる富山湾の海の幸。そんなキトキト(富山弁で新鮮という意味)の魚が水揚げされる、氷見漁港や新湊漁港直送のネタを扱うお寿司屋さんが県内には数多く軒を連ねます。
しかし、富山でお寿司をいただくなら回転寿司屋さんが一番!
その理由がこちら。
これは富山の回転寿司チェーン「スシ食いねぇ!」さんの満腹ランチ。
なんと、握り15貫にアラ汁がついて1,000円(税別)ですよ!
1日20食限定のこのランチメニューを求めて、11時の開店と同時に店は満席になります(他にも握り8貫+あら汁で600円の得々ランチなど各種ランチメニューあり)。
ご覧の通りの活きのいいネタのお寿司が、こんなにリーズナブルに食べられるなんて最高ですよね。
しかも富山や金沢の回転寿司屋さんは、回る寿司といってもカウンターの中で職人さんが握っていることがほとんどで、クオリティは普通のお寿司屋さんと比べても見劣りしません。
なにしろこちらではレーンに回る寿司には手を伸ばさず、職人さんに直接オーダーするのが当たり前なので、もうほぼ回転寿司という形態をとっているだけにすぎません。
回転寿司のお値段で一般のお寿司屋さんクオリティ。これが富山の常識です。
富山は目の前が富山湾、すぐ背後は立山連峰という土地柄のため河川も多く、市内を流れる川でもアユ釣りなどをする釣り人の姿をよく見かけます。
今回の一時帰国でお世話になった友人もかなりの『釣りキチ』で、滞在中も獲物をごちそうになりました。
その一つがこちら。
友人が渓流で釣り上げた、天然のイワナの塩焼きとお刺身です。
川魚は寄生虫の心配があるため、刺し身で食べることは推奨されていませんが、内蔵をきれいに取り除けば大丈夫(でも責任は取れないので、食べるときには自己責任で)。
塩焼きはもちろんのこと、程よく脂が乗って甘みも感じられるお刺身はかなりの絶品です。
何しろイワナの刺し身なんて、釣り上げたばかりの新鮮なものでなければ無理ですからね。
実はこの後、同じく友人が釣り上げた天然のヤマメもいただいたのですが、香りが豊かなヤマメの塩焼きの美味しさは(個人的には)イワナよりもさらに上をいきます。
あまりの美味しさに、写真を撮るのも忘れてしまいました…。
そんな富山の美味しいお魚たちに合わせるものといえば、やはり日本酒しかないでしょう!
日本滞在中の楽しみの一つが、美味しい日本酒をいただくことです。
なにせ、バンコクでは日本酒が以上に高いですからねー。
特に地元でしかいただけない、美味しい地酒は何よりの楽しみ。
写真一番左端と右から二番目が富山県の地酒。
若鶴酒造の「苗加屋(のうかや)純米吟醸・琳赤(りんのあか)」と、高澤酒造の「曙 初嵐」。
「苗加屋 琳赤」は秋あがり、つまりひと夏熟成させたお酒で、ただでさえ濃厚な旨味がさらに熟成によって強まっています。
「曙 初嵐」を醸す高澤酒造は、現当主が後を継いでからドンドン品質が上がっていて、お気に入りの蔵の一つ。
お米のしっかりとした旨味が感じられつつも、程よい酸味が全体の味をしっかりと引き締めているため、食中酒としても最適なんです。
氷見にある酒蔵だけあって、特にお刺身との相性は抜群です。
美味しいお魚と、その旨味をさらに引き立てる日本酒をいただいていると、日本に帰ってきた喜びもひとしおですね。
富山県には実は多くのパキスタン人が住んでいて、本場のインド・パキスタンカレーを提供するお店も点在しています。
そんな中でも個人的に大のお気に入りがこちら。
見ての通り、プレハブの掘っ立て小屋のような店構えのため、一見するとここがカレー屋さんにはとても思えません。
実際、この店になかなかたどり着けなかったという人も多いカシミールですが、ここのカレーがとにかく絶品なんです。
ランチセットを頼むと、まず始めに出てくるのがこのビリヤニ。
タンドーリチキンにサラダも加えたこの一品がオードブル代わりなんですね。
サフランライスと間違えて、カレーが来るまで待つのではなく、こちらはしっかり先にいただきましょう(その理由は後ほど)。
日本米ではなく、長粒種のお米を使ったビリヤニはさっぱりとした味わい。物足りない場合は、備え付けのスパイスを振り替えて味を調整しましょう。
タンドーリチキンと一緒にビリヤニを頬張ると、食欲がさらに掻き立てられます。
そしてお待ちかねのカレーの登場。
カシミールのカレーは「マトン・チキン・ダール(豆)」からチョイスできますが、こちらはマトンに裏メニュー的なほうれん草のチキンカレー。
辛さも「辛い・普通・甘め」から選べますが、タイ料理と一緒でもともと辛い料理はしっかり辛いほうが美味しい!と個人的には確信しているため、当然辛口で。
ほうれん草のカレーは日によっては無いこともあるため、お店の人に確認してください。
マトンといっても、スパイスの効果で羊特有の臭みは一切なく、ゴロゴロたっぷり入ったお肉は食べごたえもバッチリでとにかく美味。
そしてこの絶品カレーに合わせるのはやっぱりナンでしょう!
カシミールのナンは、表面がカリカリで中はふっくらもっちり。本当に美味しいんです。
これまで人生で食べてきたナン+カレーの組み合わせの中でも、文句なしにトップランクの美味しさ。
このカレーにはナンが一番なので、ビリヤニは先に食べておいたほうが吉なんですね。
ナンも一人2枚がデフォルトですが、以前はナンが無くなるとスタッフ(全員パキスタン人です)が「もっとナン食べるか?」とお代わりを持ってきてくれました。さすがに今はもうそこまで食べられず、今もそのサービスが続いているのかは確かめられませんでしたが…。
このカシミールのランチセットが1,000円なので、本当に満足度が高い。
土日・祝日は1,200円でカレー3種にナン、ビリヤニが食べ放題のビュッフェランチもやっていますが、よほどの猛者でもない限り、このランチセットだけで十分すぎるでしょう。
インド系カレーは大量にまとめて作るよりも、その都度一人前ずつ調理するほうが美味しい気もするので、ビュッフェの日でもランチセットを注文するのがおすすめです。
ココナッツミルクをたっぷり使ったタイ・カレーももちろん美味しいんですが、スパイスが幾重にも複雑に絡み合うインド系のカレーの美味しさもたまりませんよね。
美味しいお魚だけではなく、最高のパキスタンカレーも食べられて最高の富山滞在となりました。
今日もごちそう様でした。