こんにちは、一時帰国中のタイの晩ごはんです。
私たちはバンコクで、アストラゼネカ(AZ)製ワクチンを一度接種しました。
しかし2回目を受ける前に日本に一時帰国することに。
こんな場合、日本でのワクチン接種はどのようになるのでしょうか?
厚労省のHPにはこうしたケースに該当する情報は掲載されていなかったため、
厚生労働省新型コロナワクチンコールセンターに直接電話しました。
まず前提として、日本に住民票を残している人とそうでない人では、日本でのワクチン接種方法は大きく異なります。
それぞれのケースでどうなるか、尋ねてみました。
日本に住民票がある場合
日本に住民票がある場合は、地元の自治体が実施しているワクチン接種プログラムを利用することになります。
海外でワクチンを一度接種している場合、そのワクチンが日本で承認済みのワクチンかどうかで対応が異なります。
承認済みのワクチン(アストラゼネカ、ファイザー、モデルナ)の場合
私たち夫婦がバンコクで接種したワクチンは、AZ製。
その場合、基本的には日本で2回目のワクチンを接種する場合も、同じメーカーのワクチンが推奨されています。
しかし、異なるメーカーのワクチンを接種することも制度上は妨げられていないとのこと。
この「制度上は」というところが微妙なところで、接種前の医師との問診などで対応が分かれることもあるようです。また自治体によってはこうした前提自体をご存知でないところもあるようで、実際に私が問い合わせた自治体は「異なるメーカーのワクチンは接種不可」と話していました。各自で事前に自治体に問い合わせたほうが良さそうですね。
メーカー以上に大切なポイントは、海外でワクチンを一度接種した人の日本のワクチン接種は1回だけになる(つまり合計で2回接種)ということです。
新型コロナウイルスのワクチンは2回1セットですから、これで当然じゃないかと思われるかもしれませんが、この場合に問題となるのがワクチンパスポートです。
今後、海外に渡航するときにワクチンの接種証明書が必要になる可能性が高いですが、海外と日本で一度ずつワクチンを接種した人に対して、日本からはワクチンを一度受けたという証明書しか発行されません。
海外で接種した証明書とセットにしなければならない、ということですが、この形態の証明書が受け入れられるかどうかは、渡航先の国次第ということになります。
これは非常にリスクが高い。
私たちのように一時帰国でいずれ再び出国する予定がある人は、気をつけなければいけないポイントです。
未承認のワクチン(シノバックなど)
タイでは日本では未承認の、シノバック社製のワクチンも使われています。
日本で未承認のワクチンを海外で一度接種した人の場合、日本でのワクチンは新たなメーカーの2回セット接種となります。
そのため、ワクチンパスポートも正規のものを発行できることになります。この違いは非常に大きい。
日本に住民票がない場合
日本に住民票がない人が日本で追加のワクチンを接種するケースについては、外務省のサイトで詳しく説明されているのでご覧になってください。
ポイントをまとめると…
- 日本で承認済みのワクチンの場合は原則、同じメーカーのワクチンを追加で一回接種する。
- 日本で未承認のワクチンの場合は、自身の判断と医師と相談の上で接種を判断する。ただし予診の結果、異なるメーカーのワクチン接種が認められないケースもある。
ということになります。
基本的な考え方は住民票がある場合と大きく変わらないですね。
ただ気をつけていただきたいのは、羽田・成田空港でのAZワクチンの接種は原則水曜日(10月までは臨時で土曜日も可能)になっているという点。
いずれにしても事前予約制なので、しっかり確認しておく必要があるでしょう。
ワクチンの3回接種は可能?
海外での1回目のワクチン接種証明書を紛失した、正式なワクチンパスポートを受け取りたいなどの場合、海外で受けた1回目のワクチンをスルーして、日本で新たに2回1セットのワクチン接種は可能でしょうか?
結論から言うと、可能でしょう。
ワクチン接種前に記入する問診票には、一番初めに「新型コロナワクチンの接種を初めて受けますか」という質問があります。
これに「はい」と答えれば、海外で接種した1回目のワクチンは実質スルーされるということになります。
海外でのワクチン接種の記録は日本にはなく、接種事実の確認は誰にもできない(本人だけ)わけですから、普通に2回1セットのワクチン接種が可能でしょう。
(これはあくまでもそういうことも可能でしょうという話であり、推奨しているわけでは決してありません)
ワクチンを3回接種しても大丈夫?
これはもう、分かりませんとしか言いようがありません。そもそも私は医師でも専門家でもありませんから。
日本でも3回目のワクチン(ブースター)接種が議論されていますが、あれは最初の接種から時間がたって抗体が下がってきた頃に追加でワクチンを打とうという考え。短期間で3回接種するのとはちょっと違います。
ただ、日本でもミスでワクチンを3回目接種してしまった ということも度々起きているようですが、それで健康被害が生じているわけでもないようです。
それに、日本で未承認のワクチンを一度受けている人は結局3回接種するわけですので、それほど心配する必要もないのかもしれません。
副反応はちょっときになりますけどね。
まとめ
海外在住者が帰国後にワクチンを受ける場合、住民票を残しているかどうかで接種場所が変わってきます。
また住民票の有無に関わらず、海外でワクチンを1回接種後に日本に戻ってきた場合は、基本的に同じメーカーのワクチンを一度接種(計2回)。日本で未承認のワクチンだった場合は新たに2回接種(計3回)ということになります。
日本への帰国が一時的なもので、再度渡航の計画がある方はワクチンパスポートのことはしっかりと考えたほうがよさそうですね。
いずれにしても、コロナが一日も早く収束することを願うばかりです。