こんにちは、タイの晩ごはんです。
海外で日本のコンテンツを楽しむのに欠かせないのが、VPN。
しかしVPNによっては、Amazon Prime VideoやNetflix、Abemaなどのプログラムを視聴することはできません。
確実なのが、日本の自宅でVPNを構築してしまうこと。
そこで今回は忘備録を兼ねて、NURO光とI-O DATAのルーターでVPN環境を整える方法をまとめます。
VPNとは?
VPNはVirtual Private Networkの略で、ごくごく簡単に説明すると、離れた場所を仮想的なネットワークで結ぶ技術のこと。たとえば、会社の支社間をVPNで結び合わせれば、一つの社内LANにあるかのように、データなどのやり取りを安全に行うことができるようになります。
この技術を応用して、海外からVPNで日本にアクセスすれば、ネットワーク的には日本にいるのと同じ状況になり、日本国内でしか利用できない様々なサービスも現地で利用できるようになるわけです。
当ブログでも、VPNについてはこれまで何度も取り上げてきました。
VPNは無料・有料を含めて様々なものがありますが、上で紹介しているおすすめの無料VPN「ProtonVPN」では、AmazonプライムビデオやAbemaなどを視聴することはできません。
これは、各配信企業がVPNに対して規制をかけているためです。VPN提供企業も規制を回避しようとしていますが、イタチごっこ。
それならばいっそのこと、自分で自宅にVPNを構築してそこにアクセスするようにしてしまえば良いわけです。自前のVPNまでは、規制の網もかからないというわけ。
NURO光・HG8045Qの設定方法
NURO光は公式的には、VPNを利用することはできません。
しかしONU(光回線終端装置)の設定を変更することによって、NURO光でもVPNを構築することが可能です。
ではその設定方法を、実際に自分が使っているNURO光の「HG8045Q」を例に見ていきましょう。
1.ブラウザから設定画面に入る
ブラウザのアドレスバーに「192.168.1.1」と入力して、設定画面を開きます。
初期設定ではアカウント、パスワードともに「admin」が設定されているので、それでログインしてください。
2.ポートマッピングを設定する
設定画面に入ったら、「転送ルール」タブから「ポットマッピング設定」画面に移ります。
ポートマッピングを以下のように設定してください。
- PPTP:プロトコル=「TCP」/ 外部&内部ポート番号=「1723」
- IPsec:プロトコル=「UDP」/ 外部&内部ポート番号=「500」 と「4500」
- L2TP:プロトコル=「UDP」/ 外部&内部ポート番号=「1701」
- IPsec/4500:プロトコル=「UDP」/ 外部&内部ポート番号=「4500」
入力したら「適用」をクリック。そして「ネットワークアプリ」タブから「ALG」設定に移り、設定したポートに「✓」が入って有効になっているか確認してください。
HG8045Qの設定は以上です。
I-O DATA・WN-AX1167GR2の設定方法
続いて、ルーターの設定を行います。
VPN機能を備えているルーターなら基本的に何でも良いのですが、次に説明するダイナミックDNSが無料で利用できること、ルーター本体も手頃な値段であることから、I-O DATA製のWN-AX1167GR2がおすすめです。
1.ダイナミックDNSを設定する
インターネットに接続するためのIPアドレスは自動的に割り振られ、定期的に変更されてしまうのですが、VPNを利用するには都合が悪い。
そこでダイナミックDNSという機能を利用して、自宅のIPアドレスを固定してしまいます。
I-O DATAのルーターでは、このダイナミックDNSが無料で利用可能です。
まずI-O DATA公式のIOポータルというサイトから、会員登録を行います。
会員登録後、改めてログインしてダイナミックDNSサービスを申し込みましょう。
「製品を登録する」をクリックし、WN-AX1167GR2のシリアルナンバーを入力します。
製品登録後、「iobb.net」に申し込みます。
任意の「希望するホスト名」と「希望するパスワード」を入力し、「申し込みます」ボタンをクリック。
このような画面になったら、サービス登録完了です。
2.ルーターの設定を行う
HG8045QとWN-AX1167GR2をLANケーブルで接続したら、ルーターの設定画面に入ります。
その際、WiFiはHG8045Qではなく、必ずルーターの方に接続すること。
設定画面の開き方は、公式のこちらを参照してください。ルーターの設定そのものは、PCでもスマホで行っても構いません。
設定画面に入ったら、「詳細設定」から「iobb.net」に移動し、iodd.net の「有効」をチェック、さらにルーターのシリアルナンバー、先ほど設定した「パスワード」と「ホスト名」を入力します。
入力し終わったら、「設定」をクリックしてください。
続いて、「インターネット」内の「IPアドレス自動取得」をチェックし、「設定」をクリックします。
次に、「VPN」から「L2TP/IPsec」設定画面に移動します。
「L2TP/IPsec サーバー」の「有効」をチェックし、「ユーザー名」、「パスワード」、「プレシェアードキー」を入力します。
「プレシェアードキー」は後にVPN接続する機器とリンクするための情報ですので、任意のもので構いません。
入力したら「設定」をクリックしてください。
ルーターの設定は以上です。これで、自宅にVPN環境が構築できたことになります。
端末を設定する
最後に、VPNへ接続する機器の設定を行います。
ちなみに、Android12以降は L2TP/IPsecの設定自体が廃止されたため、今回の方法ではアンドロイド端末によるVPN接続は不可となっています。iOSについては検証していません。
そのため、以下はPC(Windows11)での設定方法となります。
1.VPN設定画面を開く
画面右下のWi-Fiアイコンをクリックし、「VPN」をクリックします。
さらに、「その他のVPN設定」をクリック。
「VPNを追加」をクリックし、必要な情報を入力していきます。
- 接続名:任意
- サーバー名またはアドレス名:先ほど設定した「〇〇.iobb.net」のホスト名
- VPNの種類:「事前共有キーを使ったL2TP/IPSec PSK」をセレクト
- 事前共有キー:先ほど設定した「プレシェアードキー」
- ユーザー名/パスワード:オプションだが、「L2TP/IPsec」設定画面で入力したユーザー名とパスワードを打ち込んでおくと、以後いちいち入力する必要がなくなる
これで、設定は完了です。
もう一度、画面右下のWi-Fiアイコンの「VPN」から、「接続」をクリックしましょう。「接続済み」となったら成功です。お疲れ様でした!
自宅にVPN環境を整えれば、世界中どこからでも宅内のネットワークに接続できます。
つまり、ネットワーク的には自宅にいるのと全く同じ状況になるということ。
これで、Amazon Prime VideoもNetflixでもAbema TVでも、好きなコンテンツが見放題。
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