こんにちは、中華料理大好きタイの晩ごはんです。
多くの人種・文化が混在としている国際都市バンコク。
多くの華僑や中国系タイ人も住んでいますが、その割には手軽に食べられる中華料理屋さんが少ない。
もちろん、名の知れたホテルには有名中華レストランが入っていますし、バンコクの中華街やスクンビット辺りにも中華料理を提供している店は何件もあります。
ただ、例えばバンコクにも多くの店舗を構える「8番ラーメン」や「富士レストラン」のような、手軽に食べられるチェーン店のようなものが少ない。
日本のいわゆる「街の中華屋さん」みたいな店もあまり見かけないんですよね。
そうすると、家で調理することになるわけですが、ここで大きな問題が発生します。
バンコクでは豆板醤が売っていないんです!
家で麻婆豆腐を作って食べたいのに、肝心要の調味料、豆板醤がなぜかバンコクではほとんど売られていません。
唐辛子や辛いものが大好きなタイ人なのに、なぜ豆板醤が無いのか謎。そりゃ、中華街や専門店に行けばあるんでしょうが、少なくともタイのローカルスーパーでは見かけたことはありません。
タイ人は中華料理食べないのか…?
タイ料理と中華料理の意外と深い溝を感じるのでした。
こうなったら、タイの調味料でなんとかならないか…。
そう考えて色々と物色しているうちに、見かけたのがこちら。
Chua Hah Sengのオリジナルチリペーストです。
タイで「ナムプリックパオ」と呼ばれている調味料ですね。
原材料を調べてみると、植物油、エシャロット、にんにく、唐辛子、砂糖、魚醤、干しエビ、ピーナッツでできているようです。
豆板醤はそら豆と唐辛子、味噌などを発酵させたものですから、これは使えるかもしれません。
失敗しても28B(≒¥98)なので痛くないし。
というわけで、タイのチリペーストを使って麻婆豆腐を作ってみることにしました。
こちらがそのチリペースト。見た目、いけそうじゃないですか?
より豆板醤に近づけるために、同量の味噌と混ぜてみました。
あ、だいぶ豆板醤っぽくなった!
ではチリペーストを使った麻婆豆腐、いってみましょう!
【麻婆豆腐の作り方(二人前)】
<下ごしらえ>
適当な大きさに切った豆腐をお湯でかるく茹でる。茹でるというよりも温める感じで。
- にんにく2欠け、同量の生姜、長ネギ1/3をみじん切りにし、油をひいたフライパンで弱火で炒め、香りを引き出す。
- にんにくの香りがたってきたら火を中火にし、豚ひき肉100gを炒める。
- 豚肉に火が通ったら、フライパンに隙間を空けて、そこにチリペースト(もちろん、豆板醤があればそれを使ってください)大さじ1を入れ、火を通していく。チリペーストにも火が通ったら豚ひき肉と混ぜ合わせる。
- 水100cc、お酒大さじ1,醤油大さじ1,砂糖小さじ1、中華スープの素小さじ1、豆鼓(トウチ)大さじ1、お湯で温めた豆腐を入れて中火で煮込んでいく。この段階で味見もしておきましょう。
- 鍋全体がグツグツしてきたら火を止め、水溶き片栗粉適量で全体をまとめる。
- 鍋肌から油大さじ1を流し入れ、火を強火にする。煮込むというよりも豆腐に焼き目を入れる感覚で。全体がグツグツして余分な水分が飛んだら皿に盛り、仕上げにたっぷりの山椒とネギを散らして完成。
ポイントは豆腐を事前に下茹ですることと、最後に強火で焼き目を入れること。
豆腐は下茹ですることによって余分な水分が抜け、味の入りが良くなります。豆腐を茹でたお湯に中華スープの素を入れて、塩・コショウで味を整えれば美味しいスープにもなって一石二鳥。豆腐は木綿でも絹ごしでもお好きなものを。我が家は断然、絹ごし派です。
最後に油を流し入れて強火で焼き目を入れることによって香りが全体にまわり、味がグッと引き締まります。
豆板醤は炒めることによって香りと旨味がたちますから、必ず豚ひき肉と混ぜ合わせる前に単独で火を入れてください。
豆鼓はなくても大丈夫なんですが、入れることによって味の深みが全然違ってくるので、できればぜひ!豆鼓はなぜかバンコクでも普通に売っているんですよね。どうしても手に入らなければ、甘納豆でも代用できますよ。
チリペースト+味噌を使ってみた麻婆豆腐ですが、しっかり美味しい!ちゃんと豆板醤の代わりを果たしてくれています。
バンコクで豆板醤が手に入らない問題は、チリペーストの代用で解決することが判明。
これで、麻婆春雨も麻婆茄子もマイペンライ!
タイでの食生活がまた一つ豊かになりました。
今日もごちそうさまでした。