こんにちは、タイの晩ごはんです。
今日はちょっと、真面目な話をさせてください。
フリーランサーや副業を行う人と企業とのマッチングサービスを手掛ける、クラウドワークス。
そのクラウドワークスで、危うく騙されるところでした。
同じようにクラウドワークスを利用している人への警鐘も兼ねて、経緯と悪質案件に引っかからないために必要なことを説明したいと思います。
クラウドワークスとは?
クラウドワークスは、自分のスキルや時間を使って仕事をしたい個人と、業務を委託したい企業を結びつけるマッチングサービスです。
企業や個人のクライアントが自分たちが必要とする業務を登録し、それに対してフリーランスや業務委託者が応募して仕事を受注することができます。
仕事の種類はWebデザインやプログラミング、翻訳、ライティング、営業支援など多岐にわたります。
私もライターとしてクラウドワークスに登録し、ライティングなどの仕事を受注しています。
クラウドワークスは在宅で仕事を受注・発注できるクラウドソーシングサイトで、非常に便利なサービスです。しかし、その一方で、悪質な案件や詐欺に遭う危険性もあるため注意しなければなりません。
今回、私が実際に詐欺にあいかけた案件をもとにどんな点に気をつけたらいいか、考えてみましょう。
騙されかけた案件
今回あやうく騙された案件は、以下の通りです。
一記事5万円という高案件のため、すぐに応募しました。
この時点でちょっとおかしいな?と気がつけば良かったのですが、ユーザーからの評価が高かったこと(5点満点中4.9点)、募集実績が551件と多かったことから信頼してしまいました。
今回の案件の問題点
この案件がどうして悪質、もっと言えば詐欺的な案件なのかというと、テストライティングに見せかけてワーカーを搾取するものだからです。
この案件を受注した後、クライアント側からテストライティングのための指示が送られてきました。
それが非常に長い!
テストライティングとはいえ、本番と同じ量(10,000文字以上)の文章を執筆しなければなりません。当然、クオリティも高いものが求められます。
このような説明がありました。
テストライティングは大変かもしれませんが、それを乗り越えるとしっかり稼げますよ!ということですが。
が、しかし。
テストライティングを納品しても、本採用になることはありません。
審査の上、不採用になりましたという通知だけが届きます。
その上で、自分が書いた記事はしれっと公開されるわけです。
ワーカーが受け取れるのは、トライアル報酬の455円のみ。
高額報酬でワーカーを集めて、テストライティングと謳って記事を書かせる。その後に本採用になることはない。
これが、今案件の正体というわけです。
どうして詐欺と気がつけたか?
正直なところ、最初はこの案件が詐欺であるとは気がついていませんでした。
テストライティングの依頼を引き受け、テストにしては長いな…と思いつつも準備し、執筆を始めたわけです。
あれ、おかしいな。と思ったのが、テストライティングの指示にある見出しについて。
調査してみると、どうも内容がかぶっている。
テストライティングなら、同一の内容を全員に送るはず。過去にこの内容の重複について疑問に思った人はいないのでしょうか?
そこでまず、クライアントに見出しの内容が重複していないか、問い合わせました。
そうすると、「確かにその通りであるため、一つの見出しはカットしてください」という答えが帰ってきました。
そのため続けて、次のような質問を投げかけました。
- テストライティングとして納品したものが、記事としてネットにアップされることはないという理解でよろしいでしょうか?
- テストライティング用のフォーマットは同じものを使い回しているはずですが(そうでなければ効率が悪い。しかもあれだけの長文のもの)、過去に私と同じ点を指摘したライターさんはおられないのでしょうか?
- 本採用後に掲載予定のWebメディアもしくはサイトのURLをお知らせください。
- 御社の法人番号をお知らせください。
しかしその後に返信はなく、一方的にクライアントからキャンセルされてしまいました。
クラウドワークスでの案件選びのポイント
では今回の案件をもとに、クラウドワークスの詐欺的案件に騙されないために我々ができることを考えてみましょう。
1.高額報酬を謳うものは悪質案件である可能性を考慮する
今回の案件の文字単価5円というのは、相場に比べて2倍ほどの高報酬です。
もちろん全ての高単価案件に警戒すべきというわけではありませんが、相場に比べて高額報酬をうたうものは悪質な案件である可能性があります。
2.企業のプロフィールを確認する
クラウドワークスには、企業のプロフィール欄で会社概要、評価、募集実績などを確認できます。
しかしそれだけではその会社の実態を把握することはできません。
インターネットで企業名などで検索し、所在地や連絡先、法人番号などを確認しましょう。
ネットで調べても会社の素性が出ないものは論外ですが、記載されている内容が虚偽の場合もあります。
今回の案件でも記されている法人番号がデタラメでした。
法人番号は、国税庁法人番号公表サイトで簡単にチェック可能です。
株式会社のように法人を名乗っているのにも関わらず、法人番号を獲得していない企業はほぼ悪徳業者です。
また法人登録されていても実態がない企業についても、同じように警戒すべきでしょう。
3.ワーカーからの評価をチェックする
企業のプロフィール欄には、過去にその企業から仕事を受注したワーカーの評価が載せられています。
大切なのは、その口コミの点数だけではなく中身もしっかりチェックすること。
今回の案件でも総合評価は4.9点(5点満点)でしたが、中身をよく見てみると「ライアルの機会をいただいたことを大変感謝しております」、「審査をよろしくお願い致します」、 「 採用の際はよろしくお願いいたします」といったものばかり。
つまり、テストライティングだけで本採用されている人は皆無というわけです。
そしてさらに評価を読み進めていくと、はっきりとこの案件は詐欺だと説明している方がいらっしゃいました。
少しでも疑わしい案件・企業については、ワーカーからの評価をしっかりチェックすることが大切です。
4.テストライティングが長すぎる案件は要注意
通常であれば、テストライティングは1,000~2,000文字で十分。
テストライティングはあくまで書き手の執筆能力を見極めるものですから、長すぎるものは逆に非効率的です。
実際に私がこれまで受けてきたテストライティングも、その程度のボリュームがほとんどでした。
もちろん、本番と同じ量・内容のテストライティングであってもしっかりとした報酬が支払われるのであれば問題ありません。
まとめ
クラウドワークス自体は、ワーカーと企業を結びつける非常に優れたサービスです。
しかしどんな便利なものであっても、そして便利であるがゆえに、それを悪用する人や企業がなくなることはありません。
クラウドワークスで依頼を引き受ける場合には、報酬が妥当かどうか、クライアントの実態やワーカーの評価をしっかりチェックすることが大切です。
フリーランサーの身は、やはり自分で守らなければなりません。
悪質案件に引っかかって騙されないように、お互いに気をつけていきましょう!