タイの晩ごはん

日本での仕事を辞めてタイに移住。ライターとして生計を立てています。非駐在日本人夫婦の生活をご覧ください。

鳥取の地酒飲み比べ

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こんにちは、タイの晩ごはんです。

日本に一時帰国中、ここぞとばかりに日本酒をいただいています。何しろタイは日本酒が高いですからね…。

そんな中、妻の知り合いから鳥取の地酒がなんと6本もまとめて送られてきました。

すごい。

せっかくの機会なので、この6本を飲み比べてみました。独断と偏見によるランキング形式でご紹介します!

第6位:鷹勇 純米濁り酒

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最初に紹介するのは、大谷酒造の「鷹勇(たかいさみ) 純米濁り酒」です。

本来日本酒はもろみを越して清酒とするのですが、その時に粗めに越してやるとこういう「濁り酒」となります。

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米粒や麹が残っているので白く濁り、そのため甘口のものが多いにごり酒。しかしこの「鷹勇 純米濁り酒」は日本酒度が+7.3もあるとおり、すごい辛口なんです(日本酒度は-にふれれば甘口、+にふれるほど辛口となります)。

こんなにドライな濁り酒は初めてで、ちょっとビックリ。貴重な経験でしたが、個人的に濁り酒があまり得意じゃないんですよね(ダメじゃん)。

そのため、6位といたしました。

濁り酒が好きな人には、おすすめです。

第5位:出雲誉 

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第5位は、竹下本店さんの「出雲誉」。まさかのDAIGOラベルです。

竹下本店の12代当主が元総理の竹下登氏なので、DAIGO氏の登場というわけですね。

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このラベルから、「色物か?」と思われそうですが、意外や意外。普通に美味しい。

お米本来の美味しさや力強さが感じられる、昔ながらの日本酒という感じ。アルコール添加の分だけ、キリリとした後味が残ります。冷やよりもお燗をつけたほうがより美味しくいただけるでしょう。

DIAGO、やるな(ちょっと違う)。

第4位:「月山 吟醸酒

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第4位は、吉田酒造の「月山(がっさん) 吟醸酒」です。

とにかくラベルがきれいですよね、それだけで美味しそう。

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月山はこれまで酒屋で見かけたことはありますが、いただくのは初めて。

口に含むと、吟醸酒らしい華やかな香りが広がります。

…が、同時に醸造アルコールの香りもハッキリ感じられるんですよね。

普通酒にアルコールを添加するのは、量をたくさん増やすため。最近は減ったそうですが、一昔は盛んに行われていました。

特別な手間ひまをかけて醸される吟醸酒にアルコールを添加するのは、それとは目的が異なります。

一般的には、アルコールを添加することによって、より香りを引き出すためとされています。

そのため、添加するアルコールの量も控えるわけですが、個人的にはちょっと疑問。

せっかくの吟醸酒に、わざわざアルコールを添加する必要はないと思うんですよね。

実際にこの月山では、吟醸酒の香りを醸造アルコールが明らかに邪魔しています。

日本酒(特に吟醸酒大吟醸酒)はやはり純米にこだわるべき。あくまで個人的な意見ですが。

お酒自体のクオリティは非常に高いので、余計に残念です。次回はぜひ「純米吟醸酒」でリベンジしたいですね。

第3位:李白 純米酒

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第3位は、李白酒造の「李白 純米酒」です。

蔵元の名前をそのまま商品名にするのは、潔くて個人的には好き。

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この「李白 純米酒」は、冷やでいただくとキリリとした口当たりと酸味が強めなのが特徴。

しかし、こういうお酒は冷やして呑んではいけません。かる~く燗をつけていただきましょう。

ぬる燗にしていただくと、冷やの状態では閉じこもっていた香りと旨味が口の中にパァーッと広がります。

こんなお酒で地鶏の焼き鳥なんか食べたら最高でしょうね。

個人的には日本酒は冷酒でいただくのが好きなのですが、これはもう絶対にぬる燗で。「美味しい」というよりも、思わず「旨い!」とうなってしまいます。

第2位:鷹勇 特別純米酒

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第2位は、濁り酒と同じ大谷酒造の「鷹勇 特別純米酒」です。

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特別純米酒とは、お米をより削るなどの特別な方法で醸したお酒のことです。

この「鷹勇 特別純米酒」も精米歩合は50%、つまりお米を半分まで削っていることになります。大吟醸酒並みですね。

お米をアルコール発酵させるのに必要なデンプンは、お米の中心にあります。そのため雑味の元ともなる外側のタンパク質や脂質などの余分な部分を削ってあげることで、よりスッキリとした上品な味わいになるわけです。

ただし、削った部分は(普通は)そのまま捨てられるだけなので、非常に贅沢なお酒。

この「鷹勇 特別純米酒」もスッキリとした飲み口と切れのある酸味、そして程よい香りが存分に楽しめる非常に美味しいお酒です。やっぱり濁り酒じゃない方が好きだな。

吟醸酒の独特な香り「吟醸香」がちょっと苦手、という人にも(自分も最近ちょっと気になり始めている)おすすめ。余分な香りがない分、食中酒としてはこっちのほうが良い、という人も多いんじゃないでしょうか?

この「鷹勇 特別純米酒」は、タイやヒラメなどの白身のお刺身なんかに合わせたいですね。その時は醤油ではなく塩で。

あ、そういえば鳥取といえばシロイカが有名じゃないですか!

シロイカの姿造りとこの「鷹勇 特別純米酒」のペアリングを楽しむためだけでも、鳥取に行きたくなっちゃいました。

鳥取の隠れ名物(?)、「とうふちくわ」にも合いそうですね。

第1位:「八郷 特別純米酒

f:id:dctyk:20210928153654j:plainそして栄えある第1位は、久米桜酒造の「八郷(やごう) 特別純米酒」です!

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鳥取の八郷という地域で栽培された山田錦を100%使って醸されたのが、この「八郷 特別純米酒」。

いかにも山田錦らしい、上品な味わいにウットリしちゃいます。

精米歩合は60%なので、「鷹勇 特別純米酒」と比べると香りは控えめ、トロリとした粘度も感じられますが、これはもう個人の好みの範囲でしょう。

冷酒や冷や(常温のことです)はもちろん、ぬる燗にしても楽しめます。あえてワイングラスに注いで、時間の経過とともに移ろっていく香りの変化を楽しむのもおすすめ。

大変に美味しくいただきました。

まとめ

2位の「鷹勇 特別純米酒」と1位の「八郷 特別純米酒」の差はほとんどなく、その日の体調によっても順位が入れ替わりそうなほどの僅かな違い。

もちろん、それ以外のお酒もどれも美味しくて大満足でした。

日本酒は地方ごとに様々な蔵元があり、個性豊かな地酒を楽しめるのが一番の良さだと個人的には思っています。

そのため、こうやって普段なかなか足を運べない鳥取の地酒をいっぺんに楽しめるのは本当に幸せ。

送っていただいた妻の知人には感謝しかありません。

鳥取は20代の頃に一度、鳥取砂丘を目にしたくらい。こんなに美味しい日本酒がたくさんあるのなら、ぜひまた訪れたいですね。

 

今日もごちそうさまでした。