こんにちは、漬物大好きタイの晩ごはんです。
しかし、私の実家の沖縄には漬物文化はありません。年中青野菜が手に入るので、保存食である漬物を食べる習慣がないんですよね。もちろん、スーパーに行けば手に入りますが。
ところが、ここタイには伝統的な漬物が存在します。
それが、パッカドーン。
パッカドーンは高菜によく似た漬物で、ローカル食堂でも良く見かけます。
特にカオソーイやカオカームーには、付け合せとしてパッカドーンは欠かせません。
これまでは買ってまで食べようとは思わなかったのですが、一時帰国中に日本の漬物を色々と堪能したので、タイでも漬物を食べたくなったんですね。
近所のローカルスーパー、テスコ・ロータスには2種類のパッカドーンが売られていました。
一つは上の写真にあるように、お惣菜売場で売られているもの。自家製的なものでしょうか?
もう一つがパック詰めにされている、いわゆる市販品ですね。
せっかくなので、2つ買って食べ比べてみましょう。
まずこちらが、お惣菜売場にあったパッカドーン。見た目は本当に高菜みたいですね。
水気を切って、包丁で食べやすい大きさにカットします。
パック詰めの方は、最初から刻まれていました。
右がお惣菜売場の、そして左が市販品のものです。パッと見はほとんど変わりませんね。
肝心のお味の方は…
お惣菜売場で売られていたものは、酸味が強い!
かなり酸っぱくて、高菜漬けというよりも京都のすぐきのような酸味。パッカドーンも乳酸菌の作用が働いているのでしょうか?
パック詰めの方はそこまでの酸味ではありませんが、代わりに塩がかなり強い。このへんは、やっぱり長期保存が必要な市販品という感じでしょうか。
ただどちらにしてもそのまま食べるのは厳しいので、しばらく水につけて酸味と塩気を中和させます。
再び味見。
うん、おいしい!
これなら、ちょっと酸味のある高菜漬けのような感覚で食べられそうです。
どちらも20Bちょっと(≒¥70)と、値段が庶民的なのもうれしい。
ただ、タイではパッカドーンはそのまま食べるよりも、食材的に使うことの方が多いようです。
というわけで、定番のパッカドーンと卵の炒め物を作ってみましょう。
まず鍋に胡麻油を引き、みじん切りにしたニンニクの香りを引き出していきます。
ニンニクの香りが出てきたら、パッカドーンをドカッと放り込みます。
そのまま中火で炒めていきましょう。
パッカドーンに火が入って、ほんのりと透き通ってきてきたら真ん中にスペースを作り、溶いた卵を投入します。
本当はパッカドーンとは別に、最初に卵を調理したほうが良いんでしょうが、面倒くさいのでまとめて作っちゃいます。
ある程度、卵に火が入ったらパッカドーンと混ぜ合わせていきます。
最後に香り付けの醤油をザッと振りかけたら、完成。
パッカドーン自体に塩気がついているので、調味料は特に必要ありません。
とっても簡単ですね。
パッカドーンをご飯に乗せ、ゴマを振っていただきます。
まるでタイのおかず乗せごはん屋さんのようですね。
初めて作った割には味も上々!
パッカドーンのシャクシャクとした食感と、塩気と酸味。それを卵がいい感じでまとめてくれています。
まだちょっと酸っぱいので、もう少し水に浸すか、炒める時間を長くしてもいいかもしれない。
本来はガパオなどの主菜の付け合せといったポジションですが、パッカドーンの卵炒めだけでも十分におかずになります。
これ、このままダシ汁を張って、お茶漬けにしても美味いんじゃない?
シンプルな素材の分、色々とアレンジもできそうです。
そのまま食べるのはもちろん、便利な食材としてのポテンシャルも秘めているパッカドーン。
これから、長い付き合いが期待できそうです。
今日もごちそうさまでした。