こんにちは、毎朝のコーヒーを欠かさないタイの晩ごはんです。
いつも家で飲んでいるコーヒーの豆は近くの卸屋さんで買っているのですが、先日チェンマイに行った際に衝撃的なコーヒーと出会ってしました。
それが、コピ・ルアク。
知っている人も多いと思うのですが、コピ・ルアクはジャコウネコの糞から取れるコーヒー豆。
完熟した生のコーヒーの実をジャコウネコが食べ、未消化のコーヒー豆が糞と一緒に出てくる。それを集めてコーヒーにすると、えもいえぬ味わいになるというのです。
このコピ・ルアク、自分はまだ飲んだことがありません。
だって、高いんだもの。
例えば、日本で販売されているこちらのコピ・ルアク。
53gで5,300円。
コーヒー一杯に豆が10~12gほど必要ですから、およそ5杯分。
つまり、一杯あたり1,000円もすることにします。
これをお店で飲むとすると、4,000円ほどはするでしょうか。
ジャコウネコの糞からしか採れないという希少性故に、コピ・ルアクはものすごく高いコーヒーであることでも有名です。
その幻のコーヒー、コピ・ルアクが。
なんと、チェンマイではたったの120B(≒420)で飲めるというではありませんか!
これは行くしかない!
というわけで、(チェンマイ旅行のついでに)やってきたのが、なんとホームセンター。
チェンマイの旧市街から車で20分ほどの距離にある、ホームプロ。
そのホームプロの正面入口から入ってすぐの場所に、そのカフェがありました。
うーん、幻のコーヒー、コピ・ルアクがホームセンター内のカフェで…。
少し、というか、かなり疑わしい。
本当にここでコピ・ルアクがいただけるのか?
半信半疑のまま、メニューを見せていただきました。
確かに、一番上に「Weasel coffee(イタチコーヒー)」と書いてあります。
アメリカやベトナムではコピ・ルアクのことをウィーゼルコーヒーと呼ぶそうで、こちらもベトナムの豆を使っているのでした。
普通のコーヒーが60Bなので、120Bのコピ・ルアクは倍の値段がするわけですが、それでも120Bですよ?
ホンマかいな、と横を見てみると、さらに衝撃のPOPが。
なんと、プロモーションでコピ・ルアクを2杯頼むと、199B。
つまり一杯100B(≒¥350)で飲めてしまうのです。
幻のコーヒーなのにセールするんかーい!
と、もうこの時点ですでに疑いから絶望のフェーズに移りつつあるのですが、せっかくやって来たからには飲むしかない。
ホットとアイスの両方で注文しました(それでもプロも対象になる)。
オーダー後、少し気持ちを落ち着かせるためにトイレへ。
お店に戻ってみると、あれ、なんかすごく特徴的な香りが漂っている!
コーヒーはコーヒーなんだけど、明らかにこれまで嗅いだことがないコーヒーの香り。
これは、もしかするともしかするのか?
やってきたのが、こちらです。
目の前にすると、もう香りが半端ない。
インスタントのコーヒーの香りのレベルを10、普通の美味しいコーヒーを100とすると、これは300以上の芳しさ。
鼻孔をくすぐるというよりも、香りの塊で全身が圧倒されるような感じ。
もうこの時点で、普通のコーヒーとは違う「何か」です。
では、気持ちを落ち着かせてホットの方からいただきましょう。
「!!!!!!!!!」
これは!
もんのすごく美味しい!!
もちろんこれまで飲んだことがないので比較はできないのですが、間違いなくこれはコピ・ルアク!
そう断言できるほどに、衝撃的な美味しさ。
なんて言ったらいいのでしょうか。
味わいがものすごく濃厚。
でも渋みや苦味は一切なくて、ただただ深い味わい。
そしてそれだけではなく、酸味や香りのバランスも素晴らしくて、うっとりしてしまう。
コーヒーなのに、まるでボルドーの高級赤ワインを飲んでいるような感覚、と言えば少しはこの驚きが伝わるでしょうか。
「魅惑的」という形容詞は使うのは、まさしくこういう時なのでしょう。
アイスコーヒーもいただいてみましたが、これもまさに別次元。
アイスもホットも、どちらも美味しい。
というか、もはやこれはコーヒーの域を超えている。
これが、コピ・ルアクか…。
もう、ただただ恍惚としてしまいました。
幻のコーヒーとは思えぬその価格設定に、疑ってしまってゴメンよ。
スタッフの方に自分の拙いタイ語のあらん限りで感想とお礼を伝え、店を後にしました。
できれば豆を購入したかったのですが、豆の販売はしていないそうです。残念。
日本で豆を買うと一杯あたり1,000円もしてしまいますが、コピ・ルアクを飲んだあとではそれも納得。決して高くはありません。
日本からチェンマイに行くよりは全然安くつくので、ぜひ一度、コピ・ルアクを体験してもらいたい。
そしてチェンマイ在住者はもちろん、タイにいる全てのコーヒー好きには、この「C de caf」で人生観が変わるほどのコピ・ルアクを飲んでいただきたいですね。
このコーヒーがいただけるなら、チェンマイに住んでもいいかも。
ふと、真剣にそう考える自分がいるのでした。
今日もごちそうさまでした。